格安MVNO回線の、イオンモバイルを契約した。
契約はとてもスムーズに進み、余計なサービスへの勧誘や、各種オプションの加入の強制もなく、非常によかったので紹介したい。
実はイオンモバイルは以前から気になっていたものの、いままで契約していた回線で特に不満は無かったので乗り換えるタイミングが無かった。
イオンモバイルへは MNP でオペレータ変更という形になったが、乗り換え前は HISモバイルを使っていた。
HISモバイル以前はワイモバイルで契約していて、音声のみのケータイベーシックプランSS、934円/月(税込み)を使っていた。特にワイモバイル(ソフトバンク系回線)を使いたかったわけではなかったので、HISモバイルから自由自在290プラン、290円/月(税込み)が登場したときに、サービス内容にほとんど差はなくて料金が安くなるから、という理由で乗り換えた。(なお、3Gガラケーで使っているため、通話専用でパケット通信は使わない)
ちなみに HISモバイルは MVNE に日本通信(回線は NTTドコモ)を使っており、日本通信のブランド b-mobile でも似たようなプランを提供している。
この、HISモバイル自由自在290プランに乗り換えたのが、2022年6月26日。プラン登場前に、590円/月(税込み)の格安ステップ通話1GBプラン(ドコモ)回線を 1ヶ月だけ使ったので、HISモバイルとの契約日は 2022年5月26日だった。
しかし、2022年8月22日、とつじょ、SIMカードが認識しなくなり、HISのサポートへ連絡。担当者とのやり取りの末、SIMカードの交換が必要ということだったが、3ヶ月以上経っているので初期不良には該当せず、SIM再発行(3,300円)になります、という回答だったので、それなら他社への乗り換えてもいいだろ、ということでイオンモバイルへ MNP することになった。
サポート担当者とやり取りしている当時は、イラッとしてよく確認しなかったが、いま見直すと 8月22日の時点では契約(5月26日)から 3ヶ月は経っておらず、なぜ初期不良に該当せず、の回答になったのかはいまだに理解できない。
2022-09-07追記:
サポート担当者から回答があり、初期不良は 8日以内のみ、とのこと。
追記終わり。
いままで、大手キャリアも何社かの格安MVNO も使ってきたが、MNP予約番号は店頭で発行してもらうもの(au)、電話で操作して SMS で受け取るもの(SoftBank)、ウェブ上で発番してもらうもの(mineo)など方式はいろいろあったが、いずれも番号自体はすぐに発行された。
今回の HISモバイルの MNP予約番号も手続きはウェブのマイページから行えるものだったので、MNP予約番号を受け取るべく操作したところ、なんと MNP予約番号の発番まで最大4日掛かる、ということだった。
ちなみに発番をリクエストしたのが木曜日の 14:30、番号が届いたのがその日の 18:06 だった。18:06 に予約番号を受け取ってからイオンモバイルの手続きへ行ってては、その日のうちに契約ができるかわからなかったので予定を変えて翌日金曜日にイオンモバイルへ行くことにした。大手キャリアのショップなど、来店予約が必要な場合は注意が必要になる。
オペレータの乗り換えというのは、多くの場合は元々使っていた回線のオペレータになんらかの不満があって行うものだと思うので、最後の営業チャンスである MNP予約番号の発番でこのような嫌がらせ的な手続きになる HISモバイルは、しょせんただの安いだけのオペレータだな、という感想しか無い。
HISモバイルでは残り 3回線の通話回線の契約が残っているが、今回の一件があったので他の回線もオペレータを変更することを検討する。
ここで、イオンモバイルへ行くときに事前にやっておくと良いことがある。
店頭まで行って、プランの説明などを受けてその場で契約を作っていっても良いが、イオンモバイルはすべてのプランをウェブで紹介しているので、予め自分でプランを決めておけば、店頭で説明を受ける必要がない。
イオンモバイルでは、事前にユーザ側でプランを検討し、契約プランを店頭の担当者にスムーズに伝えるためのチェックシートを用意している。
これがイオンモバイルの店舗受付シート。
まず、自身が来店する店舗を選択する。
そして、NTTドコモ回線か、au回線かを選ぶ。
エリアの対応状況などによってどちらを選ぶか決めればよいと思うが、私の場合は 3Gガラケーで使いたかったので NTTドコモ回線にした。NTTドコモ回線の場合は、5G/4G(LTE)/3G に対応しており、端末側でプリフィックスの設定が不要。au回線の場合はすでに 3G は停波しているので、5G/4G(LTE)のみとなり、通話定額などを使うときは端末側で指定のアプリから通話するか、プリフィックスの設定が必要になる。
次に、回線の種類を選択する。
イオンモバイルは、MVNE として OCN(NTTレゾナント)と IIJmio を使っている。OCN(タイプ2)の場合は NTTドコモ回線のデータSIM(NTTドコモ回線)のみとなり、IIJmio(タイプ1)の場合は NTTドコモ回線、au回線、それぞれ音声回線、データ回線とも選ぶことができる。
シェアプランを使うか、そして必要なパケット量を選択する。
かけ放題オプションの付与、イオンスマホ安心パックの付与を選択する。
重要事項説明書を確認したらチェックを入れて、この内容で店舗にて受付する をクリックする。
かけ放題については 2種類あって、一つが NTTレゾナントの 050 VoIP SDK(いわゆる 050plus の OEM版)を使ったものが 1,078円/月(税込み)、090/080/070 の番号をそのまま使うが、1通話 10分までというプランが 935円/月(税込み) になる。
このチェックシートには無いが、フルかけ放題 1,650円/月(税込み)や 5分かけ放題 550円/月(税込み)のオプションもある。
あとはこのシートを印刷して店頭へ持っていくと、細かいプランの説明などを省くことができる。
印刷したシートを持参して、イオンへ行く。ほとんどのイオンにイオンモバイルがあると思うがすべての店舗にあるわけではない。また、店頭へ行くメリットはその場ですぐ契約して回線も開通させられることだが、店舗によってはエントリーパッケイジの販売のみで、契約はウェブから行うという店舗もあるので確認したほうがよい。
最近はキャリアの店舗も減ってきて来店には予約が必要というところも多いと思うが、イオンモバイルの場合は来店予約は不要。そもそも来店予約のシステムがない。
もし待つのが嫌だということなら、事前に電話などして聞いてみても良いと思うが、今回の契約以前にも何度かイオンモバイルの店舗を目にしているがあまり忙しそうにしているところは見たことがない。
金曜日の 16:15 に店頭に到着。持参したチェックシートを店員さんに渡すと、すぐに契約のための手続きを始めてくれた。手続きを始めた直後に、BeReal. の撮影タイミングが入ったので、契約中の店頭を撮らせてもらった。(店頭で撮影して良いかは確認した)
必要事項の入力、本人確認、引き落としのクレジットカードの登録などで 15分ほど作業してもらい、ここからはリモートの先での作業になるため続きができるようになったら呼び出してもらうことに。
イオンモバイルのすぐ隣に新しくスターバックスができた(同じイオンの中の 2軒目)ので、コーヒーを飲みながら手続きが進むのを待つ。
30分も経たないうちに電話が来て、残りの手続きを行う。残りは SIMカードの受け取りと、SIM代3,300円(税込み)の支払いのみ。
契約内容は紙で渡してもらえる。SIMカードはドコモの白い台紙のタイプ。17:05 には支払いまですべての手続きが完了した。
なお契約内容には国内音声通話料として、「税込22円/30秒」と記載されているがこれはドコモ回線の音声通話を使った場合で、イオンモバイルのドコモ回線の場合はオートプレフィックスにより自動でイオンでんわの回線を経由するので、実際は 11円/30秒(税込み)で通話することができる。オートプレフィックスの付与はユーザでは制御できないので、ここに書かれている税込22円/30秒で通話することはできない。au回線の場合はオートプレフィックスが無いが、au回線自体の通話料が 11円/30秒(税込み)のため、こちらも通話料については同じになる。
店頭での 3,300円の支払いはイオンでの買い物と同じで WAON なども使えるし、ポイント付与もある。
MNP での契約特典として WAONポイント 1,000p が契約の 3日後から受け取ることができる。回線の開通を急がないのであれば、店頭でエントリーパッケイジを買ってウェブから申し込むと、2,000p になる。私の場合は元々の SIMカードがダメになっていて回線が不通になっていたので、即日開通して欲しかったので店頭で申し込んでその場で SIMカードを発行してもらった。
今回、イオンモバイルを使ってみたかった理由の一つが、050 VoIP SDK を使ったかけ放題サービスを使ってみたかったからで、次回は別の記事で イオンモバイルの 050かけ放題について紹介 する。
格安MVNO といえば、すべての手続きをウェブで進める必要があり、なにかトラブルがあってもウェブチャットと郵送での対応になる。もちろん、そこでコストを抑えているので結果として料金が安いのであって、それ自体は悪いことではないと思う。
大手キャリアの場合は、代理店(携帯ショップ)を使うことで対面での接客を行っているが、その反面、そのコストがすべて利用料金として上乗せされ、私のように店頭での対面サポートを必要としない場合は、割高な料金を支払うことになる。そして昨今は代理店(携帯ショップ)自体が減っているので便利なところにない、手続きするのに来店予約が必要である、店頭であれこれオプションに加入させられる、といった問題もある。
イオンモバイルは、格安MVNO ながら店舗を用意するという、いわばニッチを狙ったオペレータで個人的にはとてもおもしろいと思った。もちろん家電量販店など、店頭での販売を行っている他社MVNO もあるが、イオンという老若男女誰もが気軽に行ける店舗に窓口を設けているというスタイルが良いと思った。
また、大手キャリアのショップと違い、来店予約は不要、店頭は空いていていつでも手続きができるのも良い。
そして回線は大手MVNE である、OCN と IIJmio なので、回線品質についてもアドバンテージがあると思う。(他社MVNO でも、IIJmio を MVNE として使っているところが多い)
もちろん、料金設定についてはリアル店舗を運営している以上、他社に比べて少し割高な設定になっている。例えば回線OEM元の OCNモバイルONE や IIJmio と比較した場合、イオンモバイルが音声プラン3GB で 1,078円/月(税込み)に対して、OEM元の OCNモバイルONE は 990円/月(税込み)、IIJmio は 3GBプランがないのが 4GB プランで、990円/月(税込み)と、わずかではあるが割高に設定されている。
サポートなどについては今後使っていかないとわからないが、とりあえず契約後、気づいたところを 2~3点、をサポートチャットで聞いてみたがすぐに的確な回答が来ているので、いまのところ HISモバイルより数倍印象が良い。HISモバイルはサポート窓口が電子メイルしか無いが、初回の回答が遅く、正直、サポートとしては最低レベルだと思う。
2022-09-12 追記:
サポートに用事があって、月曜日の 17時ころに イオンモバイルお客様センター 0120-025-260 に電話した。
通常、この手のお客様センターは IVR の応対となり、オペレータと通話が可能になるまで長時間待たされるイメージがある。イオンモバイルも格安MVNO なので期待していなかったが、実際は IVR で番号プッシュを進めていくと、すぐにオペレータにつながり通話することができた。本人確認は、契約電話番号、氏名、生年月日、住所を口頭で伝えるとこちらも待つこと無くすぐに本人確認が完了した。
受付時間の開始が 10:30 と他社より若干遅めなのが気になる点ではあるものの、17時ころに窓口が終了する会社が多い中、19:30 まで受付時間を設けているのは非常に印象が良い。ちなみに NTTドコモ、au、SoftBank は 9:00~20:00、IIJmio は 9:00~19:00、OCNモバイルONE は 10:00~19:00 になる。
追記終わり。