いろ電話研究所の研究日誌

ひかり電話を Poly Edge B30 で使う

2022-07-20 11:18
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以前の記事で、050 plus を Poly Edge B30 で使う方法を、Grandstream HG802 をひかり電話HGW で使う方法などを紹介した。

この記事では SIP電話機の Poly Edge B30 を、ひかり電話HGW に接続してひかり電話の内線電話機として使うための設定を紹介する。

なお、本記事では NTT東西のフレッツ光ネクストの利用者がレンタルできるひかり電話HGW を例に紹介しているが、各社光コラボ回線や SoftBank光のホームゲートウェイ(N)でも設定方法は基本的に変わらない。(SoftBank光の光電話(N) を光BBユニットで使っている場合などはは異なる)

実は内線機能があるひかり電話の HGW

こちらも再掲となるが、NTT東西のひかり電話、光コラボ各社の光回線の 0AB~J IP電話サービス、SoftBank の光電話(N) などを使うとき、NTT東西や光コラボISP からレンタルする HGW(ホームゲートウェイ)には、アナログ電話機を使うための FXSポートが 2クチ付いてくる。

いま使ってるアナログ電話機をこの FXSポートに差し込むだけで、加入電話とほぼ同じように使うことができるようになっている。

市販のコードレス電話機などを使えば、コードレス電話機の機能で電話機同士の内線通話などができるようになっているが、実は HGW 自体にも内線通話の機能があって、2 つの FXSポートにつないだ電話機同士で内線通話をすることができる。

それだけでなく、この HGW はとても高機能な機械で、簡易な SIPサーバも搭載しているので SIP対応の IP電話機も子機として使うことができる。

FXSポートにつないだアナログ電話機 2台と IP電話機(最大5台まで)の計7台は外線を共有し、かつ互いに内線通話することができるので小規模な事業所だとビジネスホンすら要らなくて、この HGW の内線機能だけでもある程度の業務はできてしまう。

SIP対応の IP電話機(Grandstream、Yealink、Cisco などの各種製品はある)や、スマホにインストールした SIP対応VoIPアプリ(Grandstream GS Wave など)から使うことになる。

HGW の設定

まずは、HGW で SIP電話機を収容するための設定を行う。

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HGW の設定画面(http://ntt.setup/、http://192.168.1.1/ など)にアクセスし、電話設定、内線設定の画面に進む。

内線番号一覧のうち、上の 2行が HGW の FXSポート、下の 5行が SIP電話機用になっている。

使っていない SIP電話機用の行の、編集をクリックする。

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端末属性を 音声専用端末 に、ダイジェスト認証を 行う、にして 内線番号ユーザIDパスワード をメモする。

設定 をクリックすると設定内容が保存されるので、戻る をクリックして一覧に戻る。

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情報DHCPv4サーバアドレス払い出し状況SIPサーバアドレス内線REGISTERドメイン をメモする。

Poly Edge B30 の設定

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Poly Edge B30 は廉価グレードIP電話機で、SIP 6回線を収容できる。価格は $120前後、日本国内で約2万円弱で販売されていて、以前紹介した Grandstream GXP1625GRP2613 より少し上のグレードと言える。液晶は白黒。

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Edge B30、B20、B10 の 3兄弟で、B30 と B20 は PoE に対応なので、PoEハブに接続すると LANケーブルだけで使うことができる。ACアダプタでも使えるが別売りなので、PoE がない場合は 5V/1A の ACアダプタを用意する必要がある。(B10 は PoE非対応なので、ACアダプタとセット販売になる。付属する ACアダプタの仕様違いのため、仕向地向けにパッケイジが異なる)

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LANケーブルを差し込むと自動で電源が入り、すぐに立ち上がってくる。

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IPアドレスは DHCP で取得する。取得した IPアドレスは、ホームボタンSettings で確認することができる。

画面に表示された IPアドレスにブラウザからアクセスすると設定を変えることができる。デフォルトのユーザ名、パスワードは、どちらも admin。初回ログイン時に、adminユーザのパスワードを変更する。

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画面表示は一応、日本語にも対応しているものの、液晶画面が小さすぎてほとんど切れてしまって見づらい上に、翻訳も間違っていて(月7月18 ってなに?)、日本語表示にしても日付フォーマットは英語用しかないなど、使い物になるとは思えないので英語のまま使うことにする。

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管理画面にアクセスするとステータスが表示される。

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左のメニューから、Service ProvidersITSP Profile BGeneral を選択する。(ITSP Profile A を 050 plus で使っているためで、初めて設定するなら Profile A を使っても良い)

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Default のチェックを外し、NameHikariDenwa と入れ、Submit をクリック。

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メニューから、SIP を選択する。

ProxyServer の Default のチェックを外し(以下、省略)、HGW の設定でメモした、内線REGISTERドメイン(NTT西日本なら ntt-west.ne.jp、NTT東日本なら ntt-east.ne.jp になるはず)を入力。

RegistrarServer に HGW の設定でメモした SIPサーバアドレス(この例だと 192.168.128.1) を入力する。

OutboundProxy にも SIPサーバアドレス を入力する。Submit をクリック。

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メニューから、Voice ServicesSP2 Service を選択する。(SP1 を 050plus に使っているためで、初めて設定するなら SP1 を使っても良い)

X_DisplayLabel に電話番号など、識別できる文字列を入力する。(画面表示に使われるだけなので何でも良い)

X_ServProvProfileB を選択。

X_CodecProfileB を選択。

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AuthName に HGW の設定でメモしたユーザID、AuthPassword に HGW の設定でメモしたパスワード、URI に HGW の設定でメモした内線番号 @ 内線REGISTERドメイン(この例だと、6@ntt-west.ne.jp) と入力する。

Submitをクリック。

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メニューから、CodecsCodec Profile B を選択する。

G711A CodecG729 CodeciLBC CodecG722 Codec の各Enable のチェックを外し、Submitをクリック。

画面右上の、Rebootをクリック。30秒ほどでリブートが完了する。

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メニューから、StatusSystem Status を選択する。

SP2 Service Status の Status が Registered になっていれば SIP REGISTER に成功している。

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HGW 設定画面の内線設定でも、登録状況が 登録済み になるのが確認できる。

LINEキーに割り当て

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メニューから、IP PhoneLeft Line Keys を選択する。

Key 2ServiceSP2 を選択する。Submitをクリック。

ntp で時刻合わせ

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メニューから、System ManagementWAN Settings を選択する。

NTPServer1/2time.google.com などの公開NTPサーバのアドレスを入力する。

LocalTimeZoneGMT +09:00(Tokyo, Seoul) を選択する。

DaylightSavingTimeEnable のチェックを外し、Submitをクリック。

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Poly Edge B30 から発信

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LINEキー2 に、NTT という名前で登録してある。

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Poly Edge B30 から携帯電話に発信。

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すこし見づらいが、NTT西日本ひかり電話の電話番号、052-881-xxxx から掛かってきていることがわかる。通話も問題なし。

Poly Edge B30 で着信

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スマホの Lala Call から HGW に収容した Poly Edge B30 へ発信。

見づらいが、Lala Call の電話番号、050-7xxx-2500 から掛かってきていることがわかる。

もちろん、通話も問題ない。

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※2 : G.729aコーデックが使えない。


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